BFトラクタでマップ連動施肥をやってみた!
約10年ぶりにフルモデルチェンジし、2023年に販売開始したトラクタBFシリーズ。新たにマップ連動施肥に対応し、日本農業が進化します!
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井関農機(株)
青森県藤崎町で「まっしぐら」を栽培するAさんは、可変施肥田植機PRJ8-FSの導入を機に、ほ場内の生育ムラ改善へ踏み出しました。ザルビオ フィールドマネージャーで作成した施肥マップを田植機に連携し、地力に応じて施肥量を最適化。反収向上にもつながるのでしょうか…
青森県藤崎町で水稲(品種:まっしぐら)を中心に栽培を行うAさん。マップデータ連動可変施肥田植機(PRJ8-FS)の購入を機に、可変施肥に取り組むことにしました。マップデータ連動可変施肥田植機の詳細はコチラ
これまでの施肥作業は、地域基準と過去の経験値をもとに一律に施肥量を設定し、全層施肥をしていました。しかし、ほ場内には生育ムラがあり、どうにか改善したいと考えていました。
可変施肥を行うのに必要な施肥マップ。作成に使用したのはザルビオⓇ フィールドマネージャーでした。
ザルビオⓇ フィールドマネージャーとは
AIによる解析を通じた生育予測、施肥・防除、収穫適期などの的確な予測が可能であり、生産性を向上させる栽培管理支援システムです。人工衛星によるセンシングデータから生育量などを診断し、田植機と連携可能な可変施肥マップデータを作成することができます。
ザルビオの地力マップをヰセキの田植機(PRJ8-FS)に読込み、次の施肥計画MAPを作成しました

黄緑色で塗られた部分が地力中程度のエリアで、赤い部分が地力の低いエリア、青い部分が地力の高いエリアとなっています。可変施肥なので、地力の低いエリア(赤色)には多く肥料を播き、地力の高いエリア(青色)は肥料を抑えるといった形です。
基準施肥量を前年通りの45kg/10aとし、増減率が最大15%となっています。
また、全層施肥から可変施肥(側条施肥)に変更するに伴ってそもそもの基準施肥量を減らすことができるのでないかという事で、一部のほ場で基準施肥量を41kg/10a(前年から10%削減)としてMAPを作成しました。
田植機にMAPを読み込ませた後は、いつも通りの田植え作業です(5月中旬)

肥料が実際にどのくらい播けたかは実績MAPといった形で確認することができます(下図参照)。

田植えから2か月ほど経過した頃、可変施肥のほ場と前年通り(全層施肥)のほ場を調査しました!




可変施肥を行ったほ場では、元の地力差があってもムラなく生長している。




元の地力が低いエリアで生育が遅れている。

青森県の6~8月までの3カ月の平均気温が24.4℃と過去30年間の基準値よりも3.4℃高く、肥効や水問題など不安要素が多い中、可変施肥を行ったほ場ではムラなく生育が進んでいました。
9月に入りいよいよ収穫のシーズンです。
写真の通り、全層施肥のほ場では一部倒伏が見られましたが、可変施肥のほ場では倒伏することなく収穫の日を迎えることができました。


気になる収量ですが、県内の基準(596kg/10a)※1を超える693kg/10a※2と良い収量になりました。
※1:東北農政局 作物統計調査 令和7年産水稲の収穫量(青森)
※2:調査ほ場内3地点の坪刈り収量より算出
また、基準施肥量を10%減肥した圃場の収量ですが、前年基準の施肥量で栽培した圃場と同等の収量(707kg/10a)となりました。
このことから、可変施肥に取り組むことで適正な施肥量が見えてきました!