アイガモロボを活用した水稲有機栽培~土づくり編~
水稲有機栽培のハードル「雑草対策」も「アイガモロボ」を活用すれば乗り越えられる!
当社での実証結果をもとに、有機水稲の栽培ポイントをご紹介します。
「育苗」「ほ場準備」「土づくり」「雑草対策」「栽培管理」について連載形式で詳しくご紹介していきます。
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井関農機(株)
水稲有機栽培のハードル「雑草対策」も「アイガモロボ」を活用すれば乗り越えられる!
当社での実証結果をもとに、有機水稲の栽培ポイントをご紹介します。
「育苗」「ほ場準備」「土づくり」「雑草対策」「栽培管理」について連載形式で詳しくご紹介していきます。
水稲有機栽培では除草剤が使用できないため、何度も田んぼに入って除草を行う必要があります。
この除草作業の負担を削減するのが「アイガモロボ」です。

アイガモロボは田んぼの中を自律航行し、水を濁らせることで雑草の発生を抑制します。
一般的に、有機栽培では田植後から約1週間おきを目安に計3~5回の除草作業が必要とされています。
アイガモロボを使用することで抑草効果により、除草回数を0~2回程に減らすことが期待できます。

①水位5~10cm
アイガモロボは田んぼの水に浮かんで航行するため、5~10cmの水位が必要になります。
②均平
田面の凹凸にロボが座礁しないよう、均平をとります。
③苗丈
深水でも水没しない、丈夫な苗を植えます。

②均平と③苗丈については、これまでの連載でも触れてきました。
稼働中は、①水位5~10cmを意識しましょう!
田植え後3~5日後、土が落ち着いて苗が抜けにくくなったらほ場に投入し、3~5週間後に引き上げます。この間はほ場にいれたままです。

シンプルな運用で継続的に抑草効果を発揮します。
1日の稼働時間をタイマー設定します。
〇1日の推奨稼働時間
・投入後1週間程度は、1時間以内/10a
・それ以降は、最大2時間/10a
タイマー設定は専用アプリより設定ができます。

長時間稼働により稲の生育が妨げられる場合もありますので、推奨稼働時間を守ってご使用ください。
ロボの通過後、苗が起き上がらないことがあります。丸1日以上起き上がらない場合には一時的にロボを休ませ苗が回復してから再稼働させてください。軟弱徒長気味の苗だと特に起こりやすいので注意しましょう。

ISEKIの有機栽培実証ほ場でも、アイガモロボが稼働しています!
2024年はアイガモロボ+除草機1回で雑草はほとんど見られない程度に抑草できました。
2025年はアイガモロボだけでの抑草を実現。
幼穂形成期に行った雑草乾物量の調査では、7.76g/m2という結果になり、有機栽培で指標とされる50g/m2以下をクリアすることができました。

<2025年 稼働スケジュール>
田植え:5/10
ロボ稼働:5/15~6/3(20日間)

雑草が生えてきた場合は、大きくなる前に除草機がけを行いましょう。
アイガモロボ稼働中の場合は一旦引き上げ、水位を落としてから作業しましょう。

雑草丈が3cm程になるまでに作業を行いましょう。
このタイミングを過ぎると雑草の根張りが強くなり、除草機では取れなくなってしまうため注意しましょう。


*アイガモロボの稼働中は、深水や濁りのため雑草発生に気付きにくい場合がございます。朝など水が濁っていない時間に圃場をよく観察してタイミングを計りましょう。
有機水稲栽培で大きな負担になりがちな除草作業ですが、「アイガモロボ」を活用することで、その手間をぐっと減らすことができます。実証ほ場でも高い抑草効果が確認されており、省力化しながら安定した栽培につなげられる点が大きなメリットです。
とはいえ、雑草を完全にゼロにすることはできないので、発生初期のタイミングでの対応も大切です。アイガモロボと機械除草をうまく組み合わせながら、無理のない作業体系をつくっていきましょう。