実証
2022.05.12

アイガモ日和(有機米デザイン+ISEKI)
全国でアイガモロボのテストを行っています!
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- 概要テーマ登録日2022.05.09アイガモ(抑草)ロボのテストを全国で実施しています!
- レポート1最終更新日2022.05.09@鹿児島 種子島地域 (田植~ロボ引き上げの様子までをレポート)
- レポート2最終更新日2022.05.10@千葉県木更津市 (ロボット投入)
テーマ登録日2022.05.09
アイガモ(抑草)ロボのテストを全国で実施しています!
有機米デザインと井関農機は業務提携を結び、現在開発中の自動抑草ロボット、通称「アイガモロボ」の早期販売、普及に向けて取り組んでいます。
今年は全国でアイガモ(抑草)ロボの実証を行っており、その様子を現場よりレポートしていきたいと思います。
☆アイガモロボとは……
アイガモロボは水田内を自動で動き、スクリューで水を濁らせることで光を遮り雑草の成長を抑えます。
除草剤を使わずに雑草が生えにくい状態をつくることで、有機栽培における除草の手間の削減を目指します。
最終更新日2022.05.09
@鹿児島 種子島地域 (田植~ロボ引き上げの様子までをレポート)
概要:『★日本一早い新米★』の出荷に向け、3月から田植えが始まる種子島。
このレポートでは、そんな種子島の2箇所での早期米栽培におけるアイガモロボ実証の様子をレポートしていきます!
レポート1 【南種子町・A氏圃場】
品種:コシヒカリ(60株植え)
移植日:3/13
水位設定:5cm~
圃場の特徴:球根性の雑草「コウキヤガラ」に悩まされている。
●投入当日(3/15)
田植え3日後にアイガモロボを投入。
この時点で、問題の雑草「コウキヤガラ」の球根が圃場内でちらほら芽を出しているのを発見!!
アイガモロボの投入効果(光合成阻害やトロトロ層)だけでどこまで抑えられるのか、要観察です。
●田植え後10日(3/23)→*試験圃場変更
やはり問題の球根性雑草「コウキヤガラ」が発生してしまい、除草剤を使用せざるを得ないため、試験圃場を変更し、同日(3/13)に田植えした隣接圃場にアイガモロボを移しました。
コウキヤガラ以外の雑草はしっかり抑草できていたので残念ですが、
多年生雑草・球根性雑草が多発する圃場では、アイガモロボだけでは雑草を防ぎきれない、
ということが分かったのは、今回の実証試験の一つの収穫です。
●田植え後31日(4/13) 草丈:32㎝程度→ロボ引き上げ
変更後の試験圃場で草丈が30㎝を超えてきたので、アイガモロボを引き上げました!
この変更後の圃場では、アイガモロボの稼働が田植え後10日からとなってしまったため、ホタルイ、アゼナ、一部コウキヤガラの計3種類の雑草が発生してしまいました。
一方で、「除草剤を使用した他圃場と比較すると、イネの葉色が良く、成長も早くてびっくりしている!!」とA氏。
相談した結果、このまま様子を見守りつつ、雑草の勢いが収まらないようであれば除草剤を使用することになりました。
レポート2 【南種子町・B氏圃場】
品種:コシヒカリ(60株植え)
移植日:3/28
水位設定:4cm~
圃場の特徴:とにかく風が強い!!!
●投入当日(3/29)
田植えの翌日にアイガモロボを投入。
播種後に気温の低い日が続いたため、田植え日までに苗丈がなかなか伸びなかったとのこと。
苗丈が短いため、水は水位3~4cmまでしか入れられませんでしたが、アイガモロボはなんとか運行していました。
●田植え後16日(4/14) 草丈:25cm程度
目立ったサイズの雑草は生えていなくて一安心♪
この調子で後10日間くらいしっかり抑草してくれますように~!!
最終更新日2022.05.10
@千葉県木更津市 (ロボット投入)
概要:有機米の産地化に取組み、学校給食へ安定供給することを目標に、様々な取り組みを行っている千葉県木更津市。
このレポートでは、木更津市の有機米生産圃場で行っているアイガモロボ実証の様子をご紹介いたします。
●有機米ポイント研修会での事前説明(3月15日)
木更津市では栽培技術の向上を目的として、有機米生産者に向けたポイント研修会を、年に数回開催しています。
播種前のポイント研修会で、有機米生産者の方々にアイガモロボをご紹介しました。
生産者の方からは、「どのような雑草に効果があるのか?」や操作方法など、多くのご質問をいただきました。
アイガモロボに対する期待の高さを感じます。
レポート1 【木更津市・中郷地区】
品種:コシヒカリ
移植日:5月4日
水位設定:平均5㎝ 畔際周辺の浅い所で3㎝
圃場の特徴:①面積4反の合筆圃場 ②「コナギ」に悩まされている。
●投入当日(5月6日)
田植後2日目にアイガモロボ投入。
合筆圃場のため、圃場の高低差が無いか気になるところでしたが、
丁寧に代かきを行って頂いたため、アイガモロボも順調に動き始めました。
ただ浮かんでいるだけかと思いきや、力強く動くアイガモロボット。期待以上の動きを見せました。
抑草のポイントとなるのが、濁りによる光の阻害と、圃場内での「トロトロ層」の形成です。
木更津市では、従来からトロトロ層を形成しやすい丁寧な代かきを指導してきました。
アイガモロボの投入で、更に「トロトロ層」が形成される事を期待します。