中型トラクター向け乾田直播作業機のご紹介

乾田直播といえば大きい圃場で大きい作業機を使うイメージが定着していますので、「ウチは圃場が小さいから無理かな」と諦めている方も多いと思います。そんな方にピッタリな、比較的取り回しのいい50~60㎰程度のトラクターで使える作業機をご紹介します。

乾田直播の流れ

乾田直播といえば、大区画圃場で大型トラクタを用いて作業するのをイメージされる方も多いかと思います。ただ最近は、大区画化が進んでいない地域でも乾田直播のニーズが増えてきており、お客様からの問い合わせも増えています。 
そこで、30a前後の圃場でも取り回し良く作業が可能な、50~60psくらいの中型トラクタを用いた乾田直播の作業体系をご紹介します。

この記事では、まず機械体系の全体像が分かるように、乾田直播で使用する主な作業機を一覧にしてご紹介します。

乾田直播では、圃場に水を入れるまでに図のような作業を行います。大型トラクタを使う体系でも、中型トラクタを使う体系でも、基本となる作業の流れは同じです。排水対策、均平、播種床造成、播種、鎮圧など、それぞれの工程をきちんと行うことが、乾田直播を行ううえで重要になります。

この記事では作業体系全体をご紹介しますが、均平や播種など、乾田直播特有の作業については個別の記事でも詳しく紹介しています。
乾田直播について、「まずは栽培方法や移植栽培との違いから知りたい」という方はこちらもあわせてご覧ください。

⇒規模拡大に乾田直播という選択、アリです

紹介する作業機体系のトラクタについて

中型トラクタといっても大きさはさまざまです。今回の作業体系では、当社製品でいうとBFシリーズ(BF45~60)やNT5シリーズ(NT435~605)クラスを想定しています。

なかでも乾田直播におすすめしたいのがBFシリーズです。

BFシリーズは、GPSレベリングシステムとトラクタのロアリンクを連動させることで、リヤグレーダーを使った均平作業に対応できます。

乾田直播では、入水後に水を圃場全体へ行き渡らせるためにも、事前の均平が大切です。中型クラスでこの機能に対応しているのはISEKIだけ(2026年2月時点)なので、乾田直播を検討している方はトラクタ選びの際にもぜひ注目してみてください。

リヤグレーダーやレーザーレベラーを使った均平作業については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

⇒中型トラクタ向け乾田直播作業機のご紹介 “均平編”

BFトラクタ

BFシリーズトラクタの特徴や詳細についてはこちら!
⇒BFシリーズトラクタの特徴や詳細

各作業に使用する作業機

①深耕(排水対策)●プラウ
●スタブルカルチ(チゼルプラウ・スピードカルチ)
②溝堀り(排水対策)●溝堀り機(排水不良の場合はサブソイラ併用)
③均平(整地)●リヤグレーダー+GNSSレベリングシステム
●レーザーレベラー(+GNSSレベリングシステム)

※凹凸がひどい場合はロータリ耕などで事前に整地
④畔塗り●畔塗り機
⑤播種床造成(砕土・鎮圧)●バーチカルハロー
●ケンブリッジローラー(砕土は事前にロータリ耕で実施)
⑥播種●汎用高速播種機(6条 施肥機無し)
●ロータリ+汎用播種機

※施肥は播種機付属の施肥機、又は播種床造成前にブロードキャスタで実施 
⑦鎮圧●ケンブリッジローラー
●振動ローラー
⑧雑草防除●乗用管理機(ハイクリブーム)

播種作業にはさまざまな方法があります。
実際にトラクターへスリップローラーシーダーを装着し、耕うん・施肥・播種・鎮圧を同時に行った実演の様子もご紹介しています。

スリップローラーシーダーの実演を行いました

主な作業機の一例

ここで挙げた作業機はほんの一例です。
圃場の大きさや土質、排水性などによって、適した作業体系や作業機は異なります。それぞれの作業や実際の圃場での取り組みについて、Amoniではさらに詳しくご紹介しています。

乾田直播をもっと詳しく見る

① 均平作業について詳しく知る

乾田直播では、入水後に圃場全体へ均一に水を行き渡らせるため、圃場をできるだけ均平にしておくことが重要です。中型トラクターで使用できるリヤグレーダーやレーザーレベラーを使った均平方法をご紹介しています。

② 実際の播種作業を見る

秋田県潟上市では、スリップローラーシーダーを使用した播種作業の実演を行いました。実際の作業機構成や圃場での作業の様子をご覧いただけます。

③ 現地での乾田直播事例を見る

実際の生産現場では、圃場条件に合わせて作業体系を組み立てることが重要です。
秋田県潟上市では、水が溜まりにくい砂地の圃場で、スリップローラーシーダーを使用した「節水型乾田直播」に取り組んでいます。

④ さらに作期を分散する「初冬直播」

乾田直播の作業をさらに分散する方法として、雪が降る前の初冬から早春に播種する「初冬直播」という技術もあります。ISEKIでは実際に圃場で初冬直播に取り組み、播種後の越冬や発芽、雑草対策などを継続して紹介しています。

乾田直播は、大区画圃場や大型トラクターだけの技術ではありません。
圃場条件や経営規模に合わせて機械体系を組み立てることで、中型トラクターを活用した乾田直播も選択肢になります。今回ご紹介した作業体系や各作業の記事も参考に、ご自身の圃場に合った乾田直播体系を検討してみてください。

執筆者

ISEKIグループ

ISEKIグループ

2025年、井関農機が創立100周年を迎える記念の年に、国内広域販売会社6社と三重ヰセキ販売、井関農機 営業本部が統合し、新たに「ISEKI Japan」としてスタートしました。

これからも、私たちの「地域で農業を営む皆さまを一番近くで支えていきたい」という熱い思いを胸に、農業に関わるあらゆる場面で、日々皆様のお役に立てるよう努めて参ります。

執筆者

ISEKIグループ

ISEKIグループ

2025年、井関農機が創立100周年を迎える記念の年に、国内広域販売会社6社と三重ヰセキ販売、井関農機 営業本部が統合し、新たに「ISEKI Japan」としてスタートしました。 これからも、私たちの「地域で農業を営む皆さまを一番近くで支えていきたい」という熱い思いを胸に、農業に関わるあらゆる場面で、日々皆様のお役に立てるよう努めて参ります。